高松教会 村上貴志 テトスへの手紙 1章1~4節 テトスへの手紙は、テモテへの手紙Ⅰ・Ⅱと共に、牧会書簡と呼ばれる文書です。書き送った先は、パウロと共に伝道旅行をしたテトス。この時は、地中海のクレタ島での伝道に携わっておりました。投獄中のパウロ。一緒に働く事は、叶いませんでした。 孤軍奮闘となるテトス。彼が奉仕するクレタ島。なかなか、手強い人たちがおりました。1章12節には、彼らのうちの一人、預言者自身が次のように言いました。「クレタ人はいつもうそつき、悪い獣、怠惰な大食漢だ。」と、あります。テモテには、いささか荷が重かったのかも知れません。 しかし、神さまの働きは、一人で行う者では有りません。確固たる力を持っている人が、力強いお方が、共に働かれるのです。テトスには、「パウロが、共にいる」と、励まします。そして、パウロは、「神さまの僕で、イエス・キリストの弟子」である。それは、「信仰者を助けるためであり、その人たちと共に信じるためだ」と言うのです。 そのような若者に、パウロは、声をかけます。 そこにいる人たちも「神さまに選ばれた人である。信仰=イエスさまの十字架の御業によって、救いの喜びの中に入れられた、『全ての人』の一部である」 全てが、神さまの御計画であり、神さまの選びなのです。「私たちも、値無く選ばれたではないか。」 「全ての人へ」と、神さまは、定められた。 人は、ひとりでに・自動的に、良い者・神の民になるのでは、ありません。それぞれが、定められた神の時に、伝えられて、自らを振り返り、「それでも、神さまは、イエスさまは、私の事を、愛して下さっている」それを感じて、信じて、平安を受け取るように、神さまが、定められたのです。 パウロは、伝えます。「自分の受けた喜びを、あなたにも、伝えただけ」それを行っていくのです。
2021
03Jan