ルカによる福音書7章1-10節
高松教会 村上 貴志
ルカによる福音書では、5章から9章50節まで、「弟子たちの訓練」という隠されたテーマがあります。イエスさまは、その訓練を、講義として行っていたのではなく、人々の前で、公開されて行われていました。(それは、人々も共に聞くためでもありました)ここでは、百人隊長の信仰を通して、解き明かして下さいます。
百人隊長は、部下(奴隷)の病への癒しに対して、身分を振りかざさず、熱心に願ったのです。そして、イエスさまが、「良し、行こう!」と、語ってくれた時に、「いえ、御足労をかける必要は有りません」そもそも、自分は、異邦人で、ユダヤの神の御子・救い主に会えるような存在でもありません。ましてや、平和の主であるお方に、自分たちの隊営に来ていただくような清い者では有りません」と、自分を卑下するのです。イエスさまは、この物言いに関心なされます。百人隊長の「案内するべくもありません。見ていただかなくとも、おっしゃっていただければ、解決するのです」と、答えます。
この人の想いと行動をご覧になって、イエスさまは、こう評価されます。【9節】「イスラエル」に注目です。【創世記32章29節】「イスラエルと呼ばれる。お前は神と人と闘って勝ったからだ」
百人隊長の信仰は、イエスさまの思いをも驚かせました。信じて、歩み抜く事。身を託した。
信じていても離反する神の民。素直に信じる異邦人。神の土台に家を建てたのは、どちらでしょう。 弟子訓練【マタイ16:23】私たちは、つい、忠実な弟子として、言葉(律法)を、付け足したくなりますが、主が、語られる「ひと言」に、耳を傾けることこそが、最も大切な、弟子の使命だと思います。