ヨハネによる福音書 7章53~8章11節
高松教会 村上貴志
イエスさまの語られていた事。
実は、律法学者やファリサイ派の人たちが語っている事と、あまり変わりのない事でした。
神さまからいただいた約束・律法の話をされていたのです。
同じ話が、神殿の境内で聞こえたのに、…。人々は、イエスさまの元に集まってきました。
イエスさまのお話が、神さまの御言葉だったからです。勿論、律法学者たちが語っているモーセの律法も、神さまの語られた言葉です。
しかし、人々には理解しづらい語り掛けでした。
そのような時に、イエスさまは、神さまと同じ立場で話をして下さいました。
神さまからの約束は、人を縛りつけるものではなく、人に恵みと祝福を与えて下さる約束で有る事を。
旧約聖書の族長たちに、アブラハムたちに語ったように、神さまの国へと導いて下さった神さまのお言葉が伝えられたのです。
律法学者たちが語っていた、人の思いで変質した言葉ではなく、数千年前に神さまが最初に語りかけて下さったような人を思い、人を憐れみ、人を導き、人を支え、人に恵みと祝福を与えて下さる言葉を語って下さったのです。人々は、この方の言葉こそ、神さまからの本当の約束だと信じたのです。
律法学者たちは、人々が、イエスさまの話しに聞き入るので妬み、罠に落とそうと一人の女性を連れてきます。
皇帝への税金の議論のようにどちらの立場をとっても、その立場が悪くなるよう画策します。
その様な者たちに、主は、「神さまの愛」を、教えられます。
「あなたたちの中で、神さまの憐れみを受けた事の無い者が、裁きなさい。懺悔と悔い改めの祈りを捧げた事の無い者が、…。」
罪を暴き立てようとした人たちの罪が、明らかにされたのです。
裁く者は、誰もいませんでした。
イエスさまは、「わたしもあなたを罪に定めない。」と、語られました。