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ルカによる福音書6章27-36節
高松教会 村上貴志
高松教会は、7月7日が創立記念日で、今年で116周年を迎えます。明治18年頃、日本組合教会今治教会の横井牧師が、高松に伝道開始されてからは、約138年となります。多くの方を主の元にお迎えしてきました。
(聖書に触れた)空海を通して、「隣人愛」は、日本にも持ち込まれました。ですが、聖書の愛、神さまよりの愛、イエスさまが教えられる愛は、隣人愛だけでは有りません。ここでは、イエスさまは、「敵を愛しなさい」と、教えられます。
「憎まずに愛する」人権などという考えは、無い。力が、支配する時代。弱い者は、我慢するしか方法の無い時代。どうすれば、平和が訪れるのか?
宗教学者の田川健三氏は、「イエスなりの、平和を求める行動だ」と、分析します。「求めるものよりも多く与える事」によって、相手の気を逸らす。
敗戦国での一種の平和論でしょうか? イエスさまは、そうではないと、語られております。
「人にしてもらいたいと思う事を、人にもしなさい」(31節)「あなたが、神さまに願う事を・していただきたい事を」そう言われるのです。
そして、神さまを求める人にも、神さまから離れた人(=罪人)にも、等しくその恵みと愛は、与えられている。「いと高き方は、恩を知らに者にも悪人にも、情け深いからである」(35節)
「人を愛する・隣人を愛する・敵を愛する」と言うことは、そう言う事なのかもしれません。
138年前に、異質ともいえるこの事が、この高松のどこかの辻で叫ばれた!【32-36節】
「敵を愛する」最初は、この、歯を食いしばって行う事の先に、…。
神さまが、私たちの事をいかに愛して下さったか。
主イエスの十字架の御業が、見えてくるのかも知れません。