ルカによる福音書5章12-16節

　高松教会　村上貴志

イエスさまは、全身重い皮膚病にかかった」人に出会いました。この人は、「御心ならば、わたしを清くする事がおできになります」（12節）と、願います。神殿で宣言される以上の事を願ったのです。

神殿でレビ記13章の規定に則って、この町にいる。

イエスさまは、「あなたは、神殿で『清い』とされたのではないか？」とは、お聞きになられなかった。

この病に対して、この人に対して、何もできない状況ならば、皆、そう答えるでしょう。

しかし、イエスさまは、「よろしい」と、応えられます。この言葉を直訳すると「わたしは、そうする・わたしが、してあげよう」です。

彼に本当に必要であったのは、神殿の宣言する「清い」ではなく、変わらない日常の生活。そのために、肉体の変化が、以前の様に戻される事。それによっての、罪の世界よりの解放。イエスさまは、「あなたが願う通りに、わたしがしてあげよう。清くなれ」そう宣言されました。「たちまち重い皮膚病は去った」レプラと呼ばれた外見が、元に戻ったのです。

この場で起こった事は、「罪の赦し・身体の甦り・永遠の命」使徒信条で最後に告白する出来事です。

病の人は、そう信仰告白したのです。イエスさまにすがった。本当に願った。それは、叶った！

それは、「誰にも語ってはいけない」出来事。

まだ、時は、来ていなかったのです。十字架の時は、まだ来ていなかったのです。それでも、尚。求める者に、御業を与えられたイエスさま。

　伝道の書3章11節「神のなされることは皆その時にかなって美しい。神はまた人の心に永遠を思う思いを授けられた。…。」（口語訳）

「よろしい。清くなれ」。「罪の赦し・身体の甦り・永遠の命」は、イエスさまを通して、十字架の時を経て、既に、私たちに与えられているのです。