高松教会 村上貴志 テトスへの手紙 1章5~16節 パウロが、テトスをクレタ島に残したのは、長老たちを立てるためでした。 「長老」この言葉には、三つの意味があります。 ①旧約聖書の部族における「長老」一族の代表者です。住んでいる町を治め、争い事があれば、裁判官をも行うような役職でした。②福音書に出てくる「長老」これは、イエスさまの時代の指導者。熱心なユダヤ教徒であり、イエスさまやイエスさまを信じる信仰を迫害した人たちでした。③パウロの時代の「長老」使徒言行録14章23節からと思われます。 「監督」は、神さまから任命された管理者でした。 対して「長老」は、地元で選ばれた。教会に集まる兄弟たちから選ばれたのです。そして「長老」として選ばれるには、一つの基準、小さな、いえ、大きな基準が有りました。【6節】5つの事が、示されております。4つの事は、自分の事です。「罪に引かれないように気を付ける事」ただ一つ。3番目。「家族全てを信仰に導く事」これが、大変な事である事。私たちも、教会も、経験して知っております。 教会に集われる方だけでなく、家族への信仰継承に注力しなくてはならなかったのです。 監督も、大切かつ大変な職務です。【7~9節】 ①「教え」は、【テモテⅡ1;13-14】 ②「言葉」は、【テモテⅠ5:17-21】 ③「健全な教えによって勧める」は、【テモテⅠ1:8-11】 ユダヤ人キリスト者の異端との戦いが念頭にありました。救いは、「知恵」からでは無い。 「救いは、イエス・キリストの十字架の贖いのみ」 若い伝道者テトスに、肝に銘じるように、パウロは、語りました。 この大切な事を、自分の身のみでなく、愛する家族に継承していく事こそが、テモテだけでなく、私たちの歩みにも「残っている仕事」なのです。
2021
10Jan