高松教会 村上貴志 使徒言行録 27:13-26 ローマへ航海。様々な出来事が有りました。船での移動は、人間の知恵と技術が詰まっておりました。「安全に・出来る限り早く」船乗りたちは、経験を重ねて、航海を進めたのです。しかし、人の力では抗えないどうしようもない事が、船には起こる。だから、海の神(金毘羅信仰もそうですが)信仰が産まれてくる。自然現象=神さまの御業?船は、常に翻弄されながら進むのです。 暴風の季節。船乗りは、今までの経験で対処しようとします。パウロは反対しました。(10節)。 しかし、風はまもなく、暴風となります。「エウラキロン」北東の風。ローマの方向から吹いてくる風によって、行く手を阻まれるのであります。 「神さまは、ローマへ行け!」と、パウロに示されたのに、「何故?今、道を閉ざされるのであろう?神さまは、今、何を示されているのであろう?」 「努力か?もっと頑張れば良いのか!」この時、当時の人の行いで最善・最先端の手当を行いました。 しかし、どうしようも無かったのです。人の力の限界でした。【20節】 「昔の事。今の時代ならなんとかなったかも」智識も経験も努力も、時代が進むと共に、進歩する。動力船の大きな船だったら。 同じだと思います。知恵と知識・経験と技術で解決できない事がある。「主の御用」は、妨げられない。 「わたしが仕え。(23節)パウロが、信じている神さまを、お伝えしましょう」船乗りたちは、信仰心を持っております。その人たちに、「真の神の恵みをお教えしよう」「あなたたちは、必ず救われる」この時は、難破からの救いのように思えたかもしれません。しかし、パウロは、その様な刹那的な安心を語ったのではないのです。信じる者が、永遠に。これから先、ずっと続く平安を伝えたのです。それが、「あなた(パウロ)に任された」任務でした。
2020
30Aug