ネヘミヤ記8章
高松教会 村上貴志
暑い季節が、やって来ました。皆さんにとって、「人生の中の最高の一杯」と、言えば、どのような飲み物を、思い浮かべるでしょうか?
私にとっては、中学の林間学校。笹ヶ峰登山の時かもしれません。麓から、三時間余り山道を登って、山小屋へ向かう。小さな水筒のみで。あっという間に、飲み物は無くなる。途中で、清水の湧水に出会う。「人生の中の最高の一杯」でありました。
また、さぬきワイナリーで造ったR-1というワインのアルコールを飛ばしたぶどう液で聖餐式をした時。ぶどう液の器の蓋を開けた時。「ふわ~!」っと、良い薫りが立ち上がる。配餐して、みなさんと一緒に。「これも、最高の一杯!」
山道を歩いたわけでないけれど、苦労したわけではないけれど、喉が渇いていたわけではないけれど、「最高の一杯!」神の家で、神の家族と共に、神さまからの恵みをいただく。それは、私のために流された「キリストの血」この恵みも、私にとって、「最高の一杯」であります。
では、イスラエルにとって、最高の一夜・一晩は?
砂漠や岩山で、野宿。仮庵の生活。寝っころがると、見える満天の星。「奴隷の方がマシだった」そんな過酷な道のり。「思い出?」というより「トラウマ?」
それを、ネヘミヤは「思い出せ」と、言うのです。
仮庵の生活。神さまが、聖書の中で90回も語られる「導き」の出来事。寒さを凌ぐためのオリーブやミルトスは、どこから? 神さまの備えでした。
仮庵は、神さまの大いなる備えがあった場所。
「それを、思い出そう!」出エジプト記3章で約束されたエジプトからの脱出。辛く過酷な行程でしたが、常に、神さまが、共におられた。いて下さった。「その事を、思い出そう」と、ネヘミヤは、民に伝えたのです。