ヘブライ人への手紙 7章1~10節
高松教会 村上貴志
この手紙は、ユダヤ人たちに神さまからの第一の御旨を伝えようとします。
今の時代(終わりの時代)には、神さまの愛された独り子であるイエスさまによって御旨が語られたことを伝えるのです。
ユダヤ人が、十字架に架けた方が。
そのお方は、「わずかな間、御使いたちより低い姿を取られましたが、全ての者を、治められる方でありました。
「人の子」と、預言の書に記されているお方の事です。
ヨハネ3:15で、「信じる者が皆、人の子によって永遠の命を得るためである。」と、記された人です。
しかし、このことをユダヤ人たちは、信じられない。ナザレの大工の倅なのだから。
「十字架に架けよ」と、叫ぶほど頑なな者にどのような事柄を語れば、理解してもらえるのでしょう。
古代ユダヤの、祭司であり王とされたメルキゼデクという人物を引き合いに出します。
レビ族の出身でもなく、出自も明らかでない。
人によって継承された祭司では無い。
神さまによって選ばれた祭司であると、大切に思われている人を思い出してもらって、「イエスさまが地上でなされた事は、それを超える救いであったこと」を、伝えるのです。
信じない理由。あれこれあります。
理由を言いたてます。
しかし、イエスさまは、その様な者たちを導かれました。
「神さまに立ち帰るように」と。悔い改めるよう求められました。
激しい言葉で有りましたが、「傷ついた葦を折ることなく」(イザヤ42:3)導いて下さいました。
私の心の中に有るその思いは、誰かを排除しなくては、立ち行かないほど弱い。
その弱さを担われるために、イエスさまは、十字架に架かって下さったのです。
「弱さ故の私の心の中の争い」さえ治められたお方が、救い主として、今は、私たちの心の真ん中にいて下さっているのです。